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“SAKE”マイ・スタンダード
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<VOL.52>
4月、始まりの春である。
自分が入学や入社するわけでもないし、
フリーランスなので、人事異動・転勤もないし、引っ越しもしない。
でも、毎年4月が来ると、
新しい生活の始まり感があって、ウキウキしてしまうのはナゼだろう。
だからといって、何かを新しく買うとか、買い揃えるということはない。
いつも自分の好きなもの・心地よいもの・趣味嗜好に偏ったものしか買わないのだから。
「この話題に振っておいて、シラケた新生活の始まりではないか」と問われれば、
そうかもしれない。
しかし私にとっては、毎年4月になると、
自分を心地よくさせてくれる、自分が愛着を持っているもの=マイ・スタンダードを
確認する楽しいひと時がある。
その筆頭は、文字通り心地よくさせてくれて、知的探求心や旅心をくすぐってくれるお酒たち。
これは、家でのくつろぎ時間に欠かせない、ジンのカクテル2種。
ジントニックのグラス、マティーニのグラスは、これと決めている。
もし このグラスが割れてしまったら、これに替わるお気に入りを見つけるまで、
きっとこの2種のカクテルは作らないと思う。
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ウイスキーを味わう時には、いつもこのロックグラスとストレートグラス。
特にロックグラスは、もう私の手のひらに馴染み過ぎている。
なんともいえない琥珀色と香り、深い味わいが、
いつの日か滞在してみたい、イングランドやアイルランドの
目立たない町の、名もないパブの2階にある宿にいる気分にしてくれる。
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さて、今年も春。冷酒が美味しい季節がやってきた。
お気に入りのガラスとっくりは、倉敷の骨董屋さんで購入したもの。
春の陽射しを受けて、ゆらゆらのんびり、とっくりの中で揺れる優しい光の感じが好きだ。
玻璃の青い光具合が好きな切子のぐい呑み、
月と兎の切子は誕生日にいただいた、月見酒に嬉しい杯。
飲み口がとろんとしたガラスぐい吞みもお気に入り。
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ずいぶん前に石川県の蔵元の酒器ギャラリーで買った、うすいうすい、うすはりグラス。
サイズごとに、ビール、ロングカクテル、ハイボール、吟醸酒、ウイスキー、リキュール、
時にはワインも楽しんでいる。
電球の球を吹いていた技術を受け継ぎ、
職人さんが一つ一つ丹精込めて作っているこのグラスは、
繊細な飲み口が、それぞれのお酒の味をさらに引き出してくれる。
氷の音、手にした感触は、このグラスにしかない味わいがある。
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旅先で出合ったり、贈りものでいただいた、ぐい吞みたち。
それぞれに思い出があり、愛着がある。
マイ・スタンダード―
永く愛し続けているもの、使い続けているもの。
他人がどう思うかは関係なく、
自分が永く愛着を持っているもの。
これからもマイ・スタンダードになってくれるモノに出合えますように。
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メキシコ産 ライム(1個)280円 ◎地下1階:フルーツ売場「フルーツキング ミズノ」
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スタッフド レモン(100g)864円 ◎地下1階:嗜好品売場「オリーブマーケット」
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「至福の家バル」豚タン ブラックペッパー(70g)411円 ◎地下1階:和洋酒売場
「おなかいっぱい、シアワセいっぱい」
“SAKE”マイ・スタンダード
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おなかいっぱい、シアワセいっぱい 担当
北野 智子
フードディレクター。唎酒師。
食べものとお酒を愛し、1日中食べ続けていたいほど食い意地が張っている。
日本の旬、歳時記、食の歴史・謂れなど食文化に興味が尽きない。
尊敬する人は、江戸時代の風俗・事物の書『守貞漫稿』の著者・喜多川守貞。
ほか愛するものはイタリアの食文化、食の本(蔵書は1000冊以上)、器やキッチンツールほか、雑貨&ステーショナリー(ともに食関連が特に)、旅、世界のBARなど。世界中のお酒を飲んでみたい。